無職にも勝てずに

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国矢眼介

無職にも勝てずに

無職にも勝てずに 貧乏にも負け

不安障害にも 自殺願望にも負ける

大便に2回も行く身体を持ち

欲を持ち 必死で怒りがないふりをして

いつも怒りを内に溜めている

一日に腹一杯の5分米と

少しの野菜を炒め

あらゆることを

自分を勘定に入れずによく爆発し

バックレ そして苦しむ

底辺の肉体労働の職場にいて

東に病気の子供あれば

行かないでマイルスを聴き死について考え

西に疲れた母あれば

行かないで出家をする

南に死にそうな人あれば

これで働かないで済むといい

北に争いがあれば

それで良いんよ美しいことだと言う

無職の時は涙を流し

有職の時はおろおろ歩き

みんなに「変なことするやろ」と言われ

好かれもせず 嫌われもせず

そういう無職に 私はなった

ヒポポタマ ヒポポタマ

タマムシンダ ヒポッポ

あなたたちがヒポポ

ヒッポポ思っているのは

本当のヒポッポタマ

ヒポポヒポッポ

ないということですヒポポ

(アイヌ語風)

宮沢賢治

「雨にも負けず」

雨にも負けず 風にも負けず
雪にも 夏の暑さにも負けぬ
丈夫な体をもち
慾はなく 決して怒らず
いつも 静かに笑っている
一日に 玄米四合と 味噌と
少しの野菜を食べ
あらゆることを
自分を勘定に入れずに
よく 見聞きし 分かり
そして 忘れず
野原の 松の林の 陰の
小さな 萱ぶきの 小屋にいて
東に病気の子供あれば
行って 看病してやり
西に疲れた母あれば
行って その稲の束を負い
南に死にそうな人あれば
行って 怖がらなくてもいいと言い
北に喧嘩や訴訟があれば、
つまらないから やめろと言い
日照りの時は 涙を流し
寒さの夏は おろおろ歩き
みんなに 木偶坊(でくのぼう)と呼ばれ
褒(ほ)められもせず 苦にもされず
そういうものに 私はなりたい

南無無辺行菩薩(なむむへんぎょうぼさつ)
南無上行菩薩(なむじょうぎょうぼさつ)
南無多宝如来(なむたほうにょらい)
南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)
南無釈迦牟尼仏(なむしゃかむにぶつ)
南無浄行菩薩(なむじょうぎょうぼさつ)
南無安立行菩薩(なむあんりゅうぎょうぼさつ)

※出典

岡田有希子さん、まだ闇の力をコントロールしていた時

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