暗号資産投資の損失から退場1日目。~耐え難きを耐え、忍び難きを忍ぶ日記~

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※この日記は暗号資産投資で短期間に300万を失い、意気消沈している作者が、それでも前を向いて生きようとする日記である。作者が書くことでそれが生きる希望となり、また投資退場者がいかにして日常を取り戻していけるか、その一助となれば幸いである。

退場1日目

薄暗い空である。

朝、目覚めてすぐにスマホをチェックする。

とうとうその時がきたのである。

私はすでに中国産のスマホを使いこなし、中国語で暗号資産の価格をチェックするまでになっていた。寝ても覚めても暗号資産。

そして今日の朝、とうとうそのときが来た。来たウィ~なのである。

私がレバレッジ全力で投資している低価格帯をはいずり回っている通貨が、さらに最後の力をふりしぼっての様相を呈し、奈落の底に落ちていた。

私はすぐに布団を飛び起きた。

休日であるので授業はない、時刻は午前三時であった。

はは~、これはいつものドル表記による勘違いで、、どうやら私は強制ロスカットを免れているのではないか?私はこの時まだ淡い期待を抱いていた。

事実、それまでそういうことが何度もあったのだ。

ついに私の資産は逝った。そう思って確認すると、まだ私の資産は大きく-をついけて生き残っている。その繰り返しだった。

しかし、今日暗号資産取引所のサイトを開くと、その様子は違った。

大きな-の数字はなく、評価額3$とだけ表示されていた。

ついにその時が来たのである。

私の生き残っていた残金40万円程の資産は、強制ロスカットでゼロになっていた。

その時私は意外なことに、ああ、これで楽になれる。

そんな事さえ思った。

晴れ晴れした気分にすらなった。

これでやっと安心して眠れる。

そして、午前中からいろいろな雑事を精力的に行っていった。

しかし、珍しく天気が悪い中国の空に侵されるように、徐々に私の心に闇が広がっていった。

まず、過去の記憶が走馬灯のように、いくつもいくつも漂い始めた。

2018年、中国で働き始めたこと。

2021年、コロナ禍中の中国に突入したこと。

どれも命がけだった過去、決して楽ではなかった。

しかし、今

そのどれもが輝かしい思い出としてよみがえってくる。

そして現在、私は奈落のどん底に落ちたのだ、と

そう確信した。

なんということだろう。

しかし、絶望には慣れている。

人生で何一つとして上手くはいかなかった(日本語教師だけは例外かもしれない)私は、すぐに気持ちを切り替えようと瞑想をした。

瞑想は私の人生でもっとも大事なことである。

そして、私の脳が私を認識する限り、決して失われないものである。

私は私を確認した。

しかし、それは私がようやく生きることを確認した作業でしかなかった。

問題はこれからだ。

いかに前向きに生きるのか?

果たしてこの300万という、株式退場の400万と並ぶような損失を前にして、

資産の大幅な減少を前にして、いったいどうやって前向きに生きろというのだろう。

忘れもしない2017年、私は都内タクシーを退職して全てを株式にぶち込み、レバレッジをかけての大勝負にでた。最初は連戦連勝、そして一度の損失で全てを吹き飛ばすほどの損失を受け、300万を失った。

その時点で、人生トータルの株式損失は400万に達した。

私はもう働けない。

生きることも難しいと思った。

全てを失った時、そこに中国という道が開けた。

400万円は、見事に海外進出という扉を私に開いた。

今回の損失でも、私はなにかを変えないといけない。

私は思った。

今回の300万円もなにごともなく消えたわけがない。300万円の影響を私にもたらすはずである。今は私が400万の損失が必要だったと思えているように。

そう、これはチャンスなのではないか?

こんなチャンスはいらない。必要ない。私はそう思う。

しかし、起きてしまったことは仕方ない。それでいい。

私はなにかを変えないといけないと思った。

続く

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