2012年に、NHKBS1“ドキュメンタリーWAVEで放送されたドキュメンタリー番組が傑作だったので、暇があったら見てみてください。
中国の経済成長の陰で、その象徴ともいえる南京長江大橋から身を投げて、自殺する人(特に出稼ぎの農民工)が後を絶たないという。
そこで命の門番と呼ばれる一人の男が立ち上がり、水際で自殺を食い止めて、無償で宿まで提供しているというお話。。。。
中国人目線からの中国社会が見える
この動画を観ていると、最初は繁栄を極める大国の負の遺産という、分かりきったイメージをしてしまいがちだけど、中盤ぐらいまで見るとその印象は薄れていき、最後まで見ると1人の中国人の人生というか、そういったものに心を揺さぶられていくという具合に、自分の見方も変わっていく。
この辺りはさすがにNHKだなと感心させられる。
中国にも色々な人がいる。
この番組をみていると、本当に中国人にも色々な人がいると感じさせられるし、外国人から中国人と言うよりは、中国人からみた中国人が垣間見れるということで、貴重な番組ではないかと思った。
この番組を成立させているのは、やはり主人公の苦悩や葛藤なんだと思うし、そういう点ではこの中国人の特異性というのが際立っていおり、やはり異質なんだろうと思う。
だから最初は経済成長の負の遺産という情報をとろうとするんだけど、その期待はいい意味で裏切られていくような感じだ。
主人公の人はとても良いことをしているとは思うけど、家族も迷惑してるし、どこかで自殺者ではなくて自分自身のためにやっている、ということを分かっていることが大事ではないかなと思った。
農民工の苦難
中国では出身地である戸籍が変更できないために、都会へ出てきて農民工となっても、自由に都市の市民となることができず、必要な行政サービスなども受けられないし、商売をすることにも障害が多い様だ。
そのようなシステムはだいたい知ってはいたが、この動画では農民工目線でそれが語られており、良く理解できるという点でも興味深い。
学習の成果
動画で生の中国語に触れてみて分かったんだけど、かなり中国語が上達している。もちろん全く聞き取れないし、まだまだだけど、漢字の読み方がかなり分かるようにはなっている。