その面影も 言葉も私を救わず
あの日深海に取り残され
光はないかともがいても
また沈んでいく
もし濁った水であったなら
あるいは私はすくわれただろうか
もし出会っていなければ
言葉がない 全てなくなった
甘い香りに蓋をして 我慢することはできても
この現実は 私をむしばんでいく
虹色のペンが 昔の絵のビジョンが
私を再び創造へと駆り立てる
オレンジ色の線 青のマーカー 黒い文字
血のような赤と後輪のような黄が
私に詩を紡がせる
ああこのインクだらけの手でさえも
たまにはなにかをつくれるはずだ
針金をつかって 縄を紡いで
真っ白な人形をつくって
私はあなた方へ贈ろう
未来の選択のしるしに