私は引越し、期間工、タクシー、派遣など、色々な底辺職を渡り歩いてきたその道の人間であるが、皆が同じように語るある言葉がひっかかっている。
40歳を過ぎたら急に人生が楽になり、幸せ感を味わい始めるという
『あぁ~楽になるよ~40過ぎたら、う~ん楽しいね~も~ね~気楽』
などといって皆が静かにほほ笑むのだ。
いったい39歳から40歳までの間になにがあるというのだろう、このことは自分の数少ない希望の一つになっている。
20代後半から30代前半が一番キツイ?
「28歳ですか~一番きつい時期ですね~(・∀・)ニヤニヤ」
とはホンダ期間工時代によく言われた言葉だ。
私の聞いた経験から言うと、30代は一番悩む時期であるという。当時私は20代であったが、確かに30代の人は、前半であろうが後半であろうが、皆が一様に死んだような顔をして迷走しているようにも見えた。
39歳期間工Tさん
「今まで引きこもってた、だから俺職歴とかなくて。でもこの年じゃフリーターの仕事もなくなっていくから、一大決心で来たんよ」
みたいなことを言っていた、働き方にも不器用さがよく出ていたし、なにより闇に支配されたような暗い目が印象的だった。
33歳期間工Aさん
「やっぱり勉強してきたことを生かそうと思ってるから、外国に行こうと思っている。9カ月やったらカナダに行くんよ~」
といっていた、今の自分と同じだ、年齢まで同じである。この人も、20代組に比べるとなぜか暗い表情をしていた。
それに対して40代は明るかった
40歳Hさん
初対面でいきなり
「クニヤメさんはいくつですか?はぁ~ニヤニヤ、一番キツイ時期ですね~」
などといきなり言われる。とても穏やかで不器用そうにもみえるが、なにがどうしたというのだろう。
「僕は30代前半が一番きつかったですね~」
どこか自然体である。
40代期間工Kさん
「楽ね~もう本当に気楽ですよ。」
40代期間工Oさん
「今は本当に楽やな~あん、自分のために働いて~自分のために使う、ほら~あれや毎月ひとつづつ揃えていくんや」
と、今月はスマホデビューしたと得意顔である。
性格の問題ではない気がする
皆、独身だったし、いろんな性格の人がいた。しかし40~45歳ぐらいの人の精神状態はみなが安定しているようで、顔がおだやかだったのが印象に残っている。
40代後半から50代はどうか
幸せ感はないが、自らの目標をしっかりと持っている人が多いように見えた、それはたいていお金のことだったりするのだが・・・
まとめ
迷いが消える時期
おそらく40代前半というのが、迷う必要がない空白地帯のようになっているのかもしれない。
親と30歳差としてもまだ70歳と車を乗れるぐらいの年齢だし、就職も非正規やブラック企業、タクシーなどの求人しかないだろうから、自然と生きることに直接向き合えるのかもしれない。
40歳まであと6年
9月で私は34歳になる、なんとか40歳まで生き残りたいと思う。