かつて、うぃ~が大学教師になれる国があった。
今世界のどこに、うぃ~が大学教師になれる国があるだろうか。
コロナ禍という以前に、コロナ前にもほとんど存在しなかった。
ワンちゃん、ベトナムぐらいならいけたかもしれない。
私はかつて
- 420時間講習完全未受講
- 日本語教育能力認定試験なし未挑戦
- 大学で日本語教育専攻または副専攻なし
という三重苦の状態で、海外に出るべく、ただそれだけのために日本語教師になろうとしていた。
海外に出たい。
ただそれだけの動機である。
でられればなんでもいい。
だから、当時の私にとっては、金を出して日本語教育のスキルを身につけようなどということは思ってもいなかった。
一番難易度の低い資格でも、50万円という大金がかかる。
そんなものは無駄な金だと思った。
このような正真正銘のうぃ~の私を、あろうことか一つの大国が迎え入れる。
しかもリスペクトをもってである。
大卒ならだれでも大学教師になれる。
そんな夢のような国。
そこは、購買力GDPで世界一位、つまり世界で最も影響力がある国、中華人民共和国である。
中国は着実に先進国への道を歩き始めている
そんな夢の国中国が変わりつつあるのを、コロナ禍の入国で感じざる得ない。
中国は発展途上国から先進国へ変わろうとしているのではないだろうか。
そう解釈できるような事象や情報を、よく耳にするのだ。
コロナ禍のビザ取得や入国手続き
このいい加減な面も強い中国で、コロナとネット規制だけはよくここまで厳格にできるものだと感心する。
ネット規制にはまだまだVPNなどの穴があるが、これはそれ以上の規制の必要がないからという理由もあるらしい。
つまり壁を超える人間は、あえて中国に反発する得がないことを悟れるからだそうだ。
コロナ禍入国のビザ習得の困難さや招聘状システム、IT手続きの多さをみるだけでも、もうこれは並みの国ではないことは分かる。
コロナ後の中国
中国にコロナ以降という時代がいつ訪れるのは分からない。
完全にコロナをゼロに抑えることが、世界中の国で実現すること。
あるいは完全なワクチンや治療薬ができること。
などが実現すれば、0コロナ対策の中国でも、開国に向かだろう。
しかし、その時にうぃ~を受け入れた中国がまだ残っているだろうか?
その期待はかなり薄いと言わざるを得ない。
銀行口座が開設できない
いろいろな手続きが困難かつ選抜式になっている。
最近聞いたのは、外国人が銀行口座を開設するのが困難になっているということだ。
今回働く学校は、招聘状をもらうなど交渉力は相当高い。
だが、その学校をしても、外国人の銀行口座開設に相当手こずるらしく、私が口座を持っていると知るととても安心していた。
何日も頼み込みにいかないといけないらしいのだ。
しかし、考えてみれば日本でも同じだろう。
日本に来ているミャンマー人の技能実習生がいきなり銀行に来たとして、それは無理なことかもしれない。
携帯番号(simカード)が買えない
4年前に中国入りした時は、赴任したその日に学生に連れられ、すぐ中国移動(大手携帯通信会社)に行きsimカードを手に入れた。
しかし、今回パスポートを見せるだけではsimカードが買えずに苦戦している。
パスポートに居住許可証が貼っていないとダメだというわけだ。
結局、省政府にパスポートを提出し、許可証が貼られて戻ってくるには一週間以上かかる。
その間は外でスマホが使えないことになってしまった。
日本語教師にとっては受難の時代
日本語教師にとっては厳しい時代になるだろう。
日本の大学で、講師ができるような人材が求められる時代がくるかもしれない。
日本の大学では、ただの大卒では非常勤講師になるのでさえ無理だ。
高度な専門性が要求される。
まして常勤ともなると、それなりの研究実績もいるだろう。
その代わり、非うぃ~で日本語教育プロパーの日本語研究者などは優遇されるに違いない。
今後は、どこか名のある大学の修士号を、関係分野で取得しなければいけない時代になるのだろうか。
そして、外国人教師だけではないだろう。
当然現地採用が厳格に管理される程、駐在員などのエリート非うぃ~の人しか中国に滞在できなくなるはずだ。
まとめ
中国の先進国化が避けられない流れとはいえ、どこか寂しさを感じる。
まだ中国で日本語教育が黎明期だった2000年代初頭のブログなどには、うぃ~や70歳の定年退職者が日本語教師として、大学で働いていた時代があった。
その中から、優れた指導者も生まれている。
現在では、ほとんどそのような人は見られなくなった。
中国に住みたい、ただそれだけの理由で中国で働ける日本人というのは、これから先減っていくだろう。
どんな分野でも、学歴や能力を高める必要がありそうである。